PROJECT
有馬富士公園パークマネジメント支援
公園での多様なプログラム展開
有馬富士公園は兵庫県三田市にある県立公園で、計画面積は416ha、現在の開設面積は75haという比較的大きな公園です。ここでは、行政が園内すべての場所やプログラムを管理・運営するのではなく、市民活動を公園の管理・運営へとリンクさせるパークマネジメントを展開しています。NPOなどの市民活動団体(30団体以上)が公園運営に参加し、年間を通じて多数のプログラムを展開しています。特に週末は、棚田プログラムや生き物観察プログラムや里山探検プログラムなど、公園各所でさまざまなプログラムが開催されています。また、ピアノの演奏会や天体観測や凧づくり凧揚げなど、従来の公園におけるプログラムとは違ったタイプのプログラムも開催されています。
市民が参画する公園を支える仕組み
公園全体の運営方針は、県民・行政・学識者から構成される「有馬富士公園運営・計画協議会」で議論されています。協議会での検討事項を整理したり検討したりするのは「幹事会」です。幹事会は、公園管理者や行政関係者などから構成されています。studio-Lでは、協議会と幹事会の運営をサポートするとともに、国際シンポジウムの運営や公園運営ノウハウをまとめた冊子(ありまふじ公園読本)の作成、指定管理者のあり方などについても検討しました。
「キャスト」が「ゲスト」をもてなす公園
有馬富士公園は、日本で初めての市民参画によるパークマネジメントを実践した公園です。NPOなどの市民が「キャスト」となり、一般来園者「ゲスト」に対してプログラムを提供する仕組みづくりを行い、開園後、来園者数が増え続けている公園として有名です。開園時の2001年には約41万人だった来場者は、2009年には約73万人に、市民団体(キャスト)が提供するプログラムの数は、年間約100から730にまで増加しています。これらの市民団体やそのプログラムは、本公園の「コーディネーター」によってスケジュールや実施場所などが調整されます。このコーディネーターの存在も、有馬富士公園のパークマネジメントには欠かせない存在となっています。
DATA
発注者
三田市役所
主な協働者
(株)エス・イー・エヌ環境計画室
担当者
PL:神庭、西上