PROJECT

公園づくり
滋賀県

くさねっこ

草津川跡地整備事業

くさねっこ

まちよりも高い位置に流れる「天井川」

琵琶湖に隣接し、東海道と中山道が分岐する宿場町として栄えた滋賀県草津市。市内を東西に流れる旧草津川は、まちよりも高い位置を流れる「天井川」として全国的に有名でした。川としての役割を終え、2017年4月、跡地として広がるその空間は草津川跡地公園として生まれ変わりました。

草津川跡地公園から広がる市民活動 くさねっこ

草津川跡地整備プロジェクトでは、主体的に活動する市民を増やすことで、新しい公共空間として生まれ変わる跡地空間を、さまざまな人が使いこなす「生きた場」にしようと考えました。規模は小さいけれど市民が手づくりで行うさまざまなプログラムが開催され、訪れた人はどなたでも参加することができる。日常的にいつ訪れてもだれかが楽しく活動しているような魅力的な空間づくりを目指しました。2012年に跡地空間を市民とともに考えるワークショップを開催し、空間デザインに反映しました。また、2014年には将来の跡地での市民活動のコンセプトを話し合うワークショップがスタートし、市民活動の愛称「くさねっこ」が話し合いの中から生まれました。跡地空間の完成前から、空間デザインを考え、跡地での市民活動について話し合いを進め、市民が末永く利用する空間づくりを進めているところが、このプロジェクトの大きな特徴と言えます。

市民活動を支えるしくみづくり

2015年からは、実際に草津川跡地公園で活動したい市民を対象に学びのあるワークショップ「くさねっこカレッジ」を開催。プログラムの企画や活動チームづくりを進めました。そして、草津川跡地公園のオープン前から社会実験を何度も重ね、プログラムのブラッシュアップや活動を支える運営チームの育成、活動のルールづくりなど、市民活動を支えるしくみづくりを進めました。そして、2017年、草津川跡地公園がオープンし公園を舞台にした市民手づくりのプログラムが展開されています。草津川跡地公園が草津駅前や周辺の商店街など人々の集う拠点をつなぎ、草津市ににぎわいをもたらす空間となるよう、市民、行政、事業者が連携した取り組みが続いています。

DATA

発注者

草津市

担当者

醍醐、村岡、林、太田、川北、中川