PROJECT
持続可能な奈川地区を目指した取り組み
北アルプスに抱かれた蕎麦の郷
長野県松本市の奈川地区は、北アルプスの山々に囲まれた風情豊かな地域で、「奈川獅子」など文化的な資源を地域で継承するとともに、「とうじそば」が発祥の“蕎麦の郷”としても有名で、スキーやキャンプ、釣りなど四季を通じてアウトドアが楽しめるエリアでもあります。一方で、奈川地区は松本の市街地から36kmの山間地域にあるため人口密度は低く、ダム建設に伴う集落移転や雇用環境の変化などもあり、近年では人口減少と少子高齢化が進行しています。
持続可能な地域を目指した計画づくり
奈川地区では、地域住民と行政、専門家などで構成される「持続可能な奈川地区推進協議会」が2021年度に立ち上がり、地域の様々な課題解決に向けた取り組みの指針となる計画づくりがスタートしました。studio-Lは2022年度から、計画策定や地域主体の活動の支援を行っています。2023年8月には「奈川のみかたをふやす道標」と題した計画か策定され、計画の目標に向けた地域住民や行政などによる様々な取り組みがスタートしています。
奈川ぐるぐるカフェ
「奈川ぐるぐるカフェ」と題したワークショップは、地域が主体となった取り組みを生み出していく場として、計画づくりと並行して2022年の秋から月1回ペースで開催しています。保育園や空き家、クラインガルテンの管理棟などをカフェのような空間にして、飲んだり食べたりしながら対話できる場づくりを進めています。ワークショップでは地域住民に加え、クラインガルテン利用者(奈川地区での季節滞在や週末滞在者)や、大学生、松本市職員など多様な奈川の「応援者」も参加する中で、「青空マルシェ&マーケット」や「軒下ベンチプロジェクト」、「五感で満喫するアウトドアツアー」といった企画が生まれ、実験的な取り組みが展開しています。
DATA
発注者
松本市
担当者
醍醐、洪、山本、平野